北九州市平和のまちミュージアム
  • 営業時間 9:30 ~ 18:00
    入館は 17:30 まで

    学芸員日記

    流行語と流行歌の今昔

    2022/12/23

    Vol.47 令和4(2022)年12月23日

     早いもので、年内の学芸員日記は今回が最終です。今年はどのような年でしたでしょうか。年末になると流行語の発表やヒットソング特集など、1年を振り返る報道や番組が多くなりますね。今年は、「村神様」、「きつねダンス」、「青春って、すごく密なので」など野球に関するものが多く流行語を受賞し、ヒットソングとしては、「残響散歌」、「ベテルギウス」などアニメやドラマの主題歌が人気を博したようです。

     一方、昭和13(1938)年、前年より始まった日中戦争が泥沼の様相を呈する中、国民の間では「愛国行進曲」、「日の丸行進曲」、「麦と兵隊」など軍歌や戦争に関する歌が流行しました。「愛国行進曲」は、昭和12(1937)年に閣議決定された国民精神総動員の方針のもと、「国民が永遠に愛唱すべき国民歌」として、終戦まで盛んに歌われました。

     ミュージアムでは、出征兵士を送り出す際に「愛国行進曲」を歌ったという証言映像を展示しています。証言者にとって、忘れられない曲とのことで、映像内で実際に歌われています。当時は、軽快なリズムに合わせて国旗を振り、戦争中ではあるけれども、どこか高揚した気分であったそうです。

     また、昭和13(1938)年は「買いだめ」、「代用品」、「純綿」などの言葉が流行しました。同年、公布された国家総動員法により国民の経済・生活は統制下におかれ、一般家庭では生活がひっ迫しました。綿糸配給統制規則に始まり、昭和16(1941)年には米穀配給制や金属類回収令、その翌年には衣料切符制など、ほとんどの物資が統制の対象とされました。そこで、国民は工夫をして代用品を用いるようになったのです。

    ミュージアムで展示しているさまざまな代用品の中には、なんとお正月に欠かせない鏡餅の代用品もあります。戦争中はもち米の不足により、陶器製の鏡餅が代用品として使用されました。食べることはできませんが、上下に開くことができ、鏡開きの雰囲気も味わうことができます。

    ミュージアムは28日が年内最終の開館日、年明けは4日より開館します。来年も皆様のお越しをお待ちしております。

    (学芸員M)

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