北九州市平和のまちミュージアム
  • 営業時間 9:30 ~ 18:00
    入館は 17:30 まで

    学芸員日記

    私のイチオシ資料 ~収蔵品展開催中~

    2025/02/07

    No.106 令和7(2025)年2月7日

     現在、ミュージアムでは企画展「まちとわたしたちの物語 ―令和6年度収蔵品展―」を開催しています。北九州市では、戦後50年を迎えた平成7(1995)年度から、戦時資料の収集を行っており、これまでに寄贈を受けた資料は約5,000点に及びます。その中から、今回は令和6年度に寄贈を受けたものを中心に、北九州ゆかりの資料を展示しています。
     本展では、長谷川未来先生、株式会社ヒーローズ様、北九州市漫画ミュージアムご協力のもと、北九州市門司区を舞台に“小さな戦争”の記憶を描いた漫画「生きとし生ける」の場面と関連する当館所蔵資料を展示しています。長谷川先生は、当館にも足を運んでくださり調査をされたとのことで、もしかしてこの場面はあの資料がモチーフなのかなと思い浮かぶものもありました。多目的ホールには、長谷川先生へのロングインタビューパネル(漫画ミュージアム制作)も掲示しています。物語で戦争を扱うということを、長谷川先生がどのように考えていらっしゃるのか、非常に読み応えがあり必見です!
     また、今回は親子で一緒に戦争や平和について考えられるコーナーもご用意しました。海軍兵学校に通う兄に妹が送った手紙や、戦争を題材にしたボードゲームなど、子どもに関連する資料を展示しています。

     その中から、私のイチオシ資料を紹介します。昭和20年代後半に女児が描いた絵「8月 うみ」です。中央に軍艦と思われる船、空には軍用機と思われる飛行機が描かれています。夏の海、自分だったらどういう絵を描くだろう?と思わず立ち止まり、見入ってしまう絵でした。そうした問いかけを記したキャプションも用意していますので、ゆっくり考えてみてほしいと思います。

    8月 うみ(当館所蔵)

     本展は、4月6日まで開催していますので、学校の春休みにもぜひご来館ください。また、みなさまのご家庭にも、戦前から戦後の北九州の暮らしなどを物語る資料がございましたら、ぜひ一度ご相談ください! ※資料の寄贈については、こちらをご一読ください。

    (学芸員M)

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